単焦点眼内レンズで白内障手術を受けると決まりましたら、次に、どこにピントを合わせるのかを決めてください。
単焦点眼内レンズの焦点は一点ですので、遠くにピントを合わせた眼内レンズを選択した場合は、 新聞や本を読むなど、近くを見るためのメガネが必要になります。 これとは逆に、近くにピントを合わせた眼内レンズを選択した場合は、 車の運転や映画館で映画を見る時などには遠くを見るためのメガネが必要になります。
乱視の矯正が可能な単焦点眼内レンズが開発されました。 このレンズは患者さんが術前から持っていた乱視を軽減することができます。 特に、手術後の遠方視力が改善されます。但し、乱視の度数や眼の健康状態によっては適応外の場合があります。
多焦点眼内レンズは焦点を遠くと近くに振り分けることによって、遠くと近くを見ることができます。
最大の利点は、手術後にメガネを掛ける頻度が低いことです。
当院は2009年10月1日に厚生労働省の定める先進医療施設に承認されています。
ご希望の方は、合同説明会の他に個別説明も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
乱視の矯正が可能な多焦点眼内レンズが開発されました。 このレンズは遠近の見え方の改善に併せて、患者さんが術前から持っていた乱視も軽減することができます。
平成29年9月、精度の高い乱視矯正を目指して
白内障手術にベリオン・イメージガイドシステムを導入
■メジャメント・モジュール(術前検査)
術前に患者様の個々の眼の特徴である角膜屈折力、角膜形状を計測します。
■ビジョン・プランナー(検査データの解析)
術前に計測された数値をデータ化し、眼内レンズの度数、乱視矯正レンズの円柱度数、乱視矯正効果の高い切開位置などをプランニングします。
白内障手術では眼内レンズを挿入するために、角膜切開(約3mm)を施行します。当院では乱視矯正に効果が有ると判断された場合は、角膜乱視を矯正する方向(角度)から切開(強主経線切開)しています。
座位(検査時)から仰臥位(手術時)に体位変換することにより、人の目は回旋することがあります。回旋とは、目を正面から見たときに時計回り、または反時計回りに回転することです。ベリオン・イメージガイドシステムは角膜輪部(茶目と白目の境)、及び強膜(白目)の血管形状を認識することにより、この回転の影響を受けずに、正確な位置での切開を可能にする補助システムです。このシステムを用いることによって、強主経線切開の精度が向上し、相対して乱視矯正の効果も向上しました。
平成22年6月より、乱視矯正眼内レンズを導入しています。乱視矯正眼内レンズの矯正効果を最大限に引き出すには乱視矯正眼内レンズを正しい位置で固定することがポイントです。
■デジタルマーカーマイクロスコープ(術中)
手術では仰臥位による眼球回旋を補正し、正しくトラッキングします。術前にプランニングされた切開位置、眼内レンズの固定位置、乱視矯正レンズの軸を映像化して術者の顕微鏡下に精密な術中ガイドを表示します。